三毛猫ホームズの騒霊騒動 (角川文庫): 読書レビュー

カテゴリ: 読書

記事投稿日: 2025年9月23日

記事更新日: 2025年9月23日


高校生の時に読んだ物語。

ポルターガイスト現象のおこる屋敷で〈タレントと一晩過ごす〉というTV番組に出演することになって、大はしゃぎの晴美とホームズ。ところが、その屋敷で殺人事件が発生。
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三毛猫ホームズのシリーズは大好きで、順番に読んではいたのですが、世間の評価も気になっていた時期。
「赤川次郎の書く話のレベル」を心なしか、決めつけていたところもあったのですが、ラストの物悲しさに、心底、参りました。

芸能界の闇に飲み込まれ、命を絶った少女と、片山刑事の不可思議な出逢い。
そうだ、死んでしまったら、もう生きている人とは手も握れないのだ…と。
当たり前の現実ですが、思春期の人間に深くしみ入りました。

ラストのホームズの去り方も、死者と同じく言葉は語らないものの、雄弁に片山には伝わって…。
私の心にもずっと残っています。








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