記事投稿日: 2014年2月14日
「100GBを超える大容量のディスク」に、
「無制限のマルチドメイン」、そして「バックアップ機能」まで。
レンタルサーバーの機能は(※「優秀な」運営会社は…)毎年進化を続けており、
ディスク容量は年々増加しています。
インターネット黎明期からレンタルサーバを知っている人間から見ると、
どんどん安価で、高機能になっています。何ともうれしい時代になりました。
お問い合わせフォームや新着情報の更新機能があれば充分、
大がかりなシステムを必要しない、といった案件はよくあります。
お客様も複雑なシステムがない分、費用をおさえられると考えられていますので、
制作側もできるだけコストは押さえたいところです。
そうした、たくさんのホームページのホスティングを目的とするのなら、
最近では、1,000円以下でもしっかり使えるレンタルサーバーが登場してきています。
個人事業主や中小企業のレベルで社内サーバーを立てるのは、
費用も管理のリスク(電気代、メンテ費用、社内ルールの制定…)からしても
高くつきすぎます。
安価なサーバーでも勉強次第で、
それなりのウェブサービスを作ることができる時代になりました。
昨今は、公共機関や有名なECサイトまで、
のっとり、改ざん、データの漏洩が危ぶまれる時代です。
「ウェブ屋」だからと、サーバのメンテナンスまで任された日には、
不正侵入の警告に戦々恐々の毎日を送ることになるかも知れません。
そんな不安も、アンチウイルス機能や、WAFといったセキュリティシステムを
搭載したサーバーを借りれば、払拭されるでしょう。
今回は、「お財布にやさしく」、かつ、「安心」して使えるサーバーを調査してみました。
最終的に絞り込んだのは、
「ロリポップ!」、「ヘテムル」、「エックスサーバー」の3つです。
この3つにしたのは、レンタルサーバの規模というのが、
おおよそこの3つのタイプに分かれるため。
これらのタイプについて比較したこの記事を読めば、
だいたいレンタルサーバの相場というのが分かってくるはずです。
以下、詳細について、まとめてみました。
企業のスタートアップや社内システム管理者の方の参考になりましたら幸いです。
結論から言うと、「エックスサーバー」が標準で、
ボタンを押すだけでバックアップが出来る管理画面を持っており、
無料で常時SSL化ができ、
速度が全バージョンより約2.5倍になった PHP7 に早くから対応していました。
複数のドメイン管理も出来、データベースももちろん使えます。
※このブログもエックスサーバーで運営しています。
PHP7、全バージョンより早くなってますよ! 今すぐ利用できます。
ロリポップ!は、初心者には使いやすいのですが、バックアップはオプションで有料であり、常時SSL化も、有償の証明書が必要です。
SSLの証明書は、月額2,000円から。
バックアップと、常時SSL化が無償でできることを考えると?
総合的なコストでは、エックスサーバに軍配が上がるのは明白です。
逆に、バックアップは手動で充分だし、常時SSL化は必要ないサイトであれば、
ロリポップ!が選択できるでしょう。
サービス名 | 初期費用 | 月額費用 | ディスク容量 | 独自SSL |
---|---|---|---|---|
エックスサーバ | 3,000円 | 1,000円(1年契約の場合) | 200GB | Let’s Encrypt なら無料 |
ロリポップ・スタンダードプラン | 1,500円 | 500円(1ヶ月から) | 120GB | 有料・2,000円/月から |
ヘテムル | 3,950 円 | 1,000 円(3年契約の場合) | 256GB | 有料18,000円/1年から |
※価格は税抜きです
※2016年12月時点のデータになります
2016年、Google が SSL 通信に対応したサイトを SEO で優先的に扱うと発表しました。
そのため、価格とディスク容量、独自SSLに対応しているかを比較にもってきています。
ロリポップは、「ウェブ初心者にやさしい」レンタルサーバといえるでしょう。 私も個人で最初に契約したレンタルサーバとして、思い入れがあります。 平日の日中であれば、チャットでの問い合わせも比較的早く回答があり、安心して使えました。
独自SSLや、自動バックアップなどの高機能にこだわらなければ
(それらはすべてオプションになるため)、
最も安価に運営できるサーバです。
個人や私的なグループで使うには、これで充分でしょう。 優れたCMSである、「WordPress」を自動インストールする機能もあります。
ヘテムルは、ディスクスペースが HDD より高速な SSD に対応、
転送量も3サイトの中で一番大きく、負荷の高い処理が行えるサーバです。
他のサーバと異なる大きな点として
「フレームワークの自動インストール機能」があります。
CakePHP、FuelPHP、ZendFramework といった
人気のフレームワークが自動的にインストールできる機能です。
フレームワークは大変便利なのですが、
サーバの設定というのは、運営会社によって異なるため、
セッティングでつまづき、インストールの調査に時間がかかることはよくあります。
最悪、1ヶ月もインストールできず、開発が止まっているということも…。
本来の開発にすぐとりかかれる、というのは開発者にとって、うれしい機能です。
こうしたフレームワークを手軽に使えること、
実際に、動画や音楽など、メディアサーバとしての
プロフェッショナル的な使い方をされる企業が多く利用しているということは、
一度サイトを立てたら長く使ってくれるユーザが多いということです。
そうしたユーザに向けての、
長期間の契約によるディスカウントを設定してくれている、
というのは、ユーザー目線に立っているうれしい施策であるといえます。
個人的には、スケールアップ(容量を利用規模に合わせて増やすこと)がないものの、
大きなメディアを複数配信する必要があるのであれば、ヘテムルの利用をおすすめします。
無料のSSL証明書の取得(SSL化)、無制限のマルチドメイン、
高速で使えるモジュールPHPと、最新バージョンの対応、
WordPressをはじめとした自動インストールに、
標準で使えるバックアップ機能。
一番安いX10ですら、このように充実したプランを用意されています。
他のサーバと比べ、バックアップや常時SSL化を追加料金なしに導入できる点が優れています。
PHPの新しいバージョンについても、対応が早いのが特徴です。
PHP7は2017年2月、PHP5.6のアクティブサポートが切れた直後に推奨バージョンとして設定されました。
これまでの実績からも、サポート切れのバージョンをいつまでもひきずったりしないと安心できます。
動画や音楽といった、明らかに負荷の高いサービスを展開するのでなければ、
同価格のサーバの中では、エックスサーバが突出しています。
また、もし、負荷の高いサービスを行いたければ、もっと上のプランで対応できるはずです。
いかがでしたでしょうか。
価格帯を1,000円に固定して比較すると、
だいたいこの3タイプのサーバが浮かび上がってくると思います。
* 高機能ではないが安価に運営できる「ロリポップ!」
* 高負荷にも耐えられ、商用でも充分に使える「ヘテムル」
* バックアップもSSL化も標準搭載、速度も速い優秀な「エックスサーバー」
目的や用途を誤らなければ、間違いのないレンタルサーバ選びができると思います。
ご参考になりましたら幸いです。
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