予告編にうんざりして映画館がキライになったらどうするか

カテゴリ: 映画

記事投稿日: 2018年5月6日



映画館、好きですか?

ディズニーピクサーの映画を観に行った子どもたちから沸き起こったブーイング

それは2017年の夏、「カーズ クロスロード」を4歳になったばかりの子供を連れ、家族3人で観に行ったときのこと。

朝一番に観に行ったのですが、映画が始まる前に、15分もの予告編が流れ、うちの子と歳の変わらぬ子どもたちからは「まだー」「まだなのー」とブーイングが起こりました。

やっと…映画がはじまったかな、と思いきや、なんとこれがピクサーの短編映画。

再び子どもたちからブーイングの嵐。
まあ、冷静に見れば良い短編だったとは思います。
でも。

「カーズ クロスロード」に短編が同時上映されるなんて情報、どこにもなかった。

子どもたちの中のブーイングの中には泣き声も混じりはじめました。

うちの子も、「疲れた…」と言い出す始末。

「カーズはまだか?」と親の間にも苛立ちが募りだしているのが感じられました。
 
やっと短編15分が終わり…期待の本編が始まったのは「上映開始時間」から30分後。

…子供のこと、考えているのかな、と首をかしげたくなりました。

映画館初体験で、4歳になったばかりのうちの子は、開始30分(映画館に入ってからつまり1時間)で、「疲れた…。もういや」と駄々をこねだしたので、いったん家内が劇場の外に出してトイレ休憩へ。

その後は最後まで楽しむことが出来ました。
映画自体は大変面白かったです。

デジタル化で進んだ「予告編の長時間化」

レンタルビデオといえば、「ビデオテープ」という時代を覚えている人なら、現代ほど収録されている予告編が長くなかったのを知っているでしょう。
予告編が長くなれば、その分だけ「テープの長さも長くなる=コストがかかる」。

ところがDVDの時代になってから、ビデオテープの時代にはありえないほど予告編がつめこまれるようになりました。

理由はDVDというメディアの容量が決まっていて、3時間以上は録画できるからです。
使わない容量があるなら「使わなければもったいない」という…それまでのコストの考え方がひっくり返りました。

ビデオテープの時代には、「楽しみ」だった予告編が「苦痛」に思えるほどの長さに変わりました。

しかも、レンタルDVDの場合、予告編をスキップすることはできず、早送りのみ。

明らかに「宣伝」のために見せられていることが伝わってきて、ここにも「広告嫌い」の世代を育てる要因があると思います。

広告を見てほしいなら、量をわきまえないといけない。

いくら映画好きでも、20分も30分も見せられればゲップが出ます。

「レディ・プレイヤー1」で3度流された「アベンジャーズ」の予告

イオンシネマだけだったのかも知れません。

上映前から、スクリーンに「アベンジャーズ」の最新作の予告が流れていました。
YouTube で流れていたものでした。

館内が暗くなり、上映が始まると、また同じ予告です。

…15分経過。
最後にまた、中身がちょっと異なるけれど、「アベンジャーズ」の予告編。

この劇場の予告編の構成を作った人、「絶対、映画のこと好きじゃないな…」とガッカリしました。

映画は映画館で観た方が面白い、と思っていますが、「これだけつまらない思いをさせられる予告を20分も見せられるなら、もう映画館には来たくない」と初めて思いました。

朝イチの上映なら「予告編」がなかった時代もある

スター・ウォーズのエピソード1が公開されていた時期、今と違って「立ち見」がまだあった時代のことです。

当時は、朝一番に見に行くと、予告編なしに本編が始まるものでした。
考えてみると、理由がよく分かりませんが、当時は大中小、色んな映画館がありました。

劇場を経営している人の、朝イチのお客さんへの配慮だったのかも知れませんが、詳しい理由は分かりません。
とにかく、映画好きな人は、朝早起きしてでも、予告編のない「劇場映画」を観に行ったものです。

情報過多=無関心の時代にならないように

今の時代は「情報があって当たり前」で、災害が起こり通信が途絶する状況になるたび、当事者の方は「とにかく情報が入ってこないのが不安だった」と口にします。

しかし、情報が脳の処理に追いつけないほど流れ込んでくると、人は意識的に流入をストップします。
現代は「情報」に対して、昔より過敏になっているのかも知れません。
あって当たり前、過剰は断固拒否、なければ不安、と。

自分自身、経験して「映画館がキライ」になりかけています。

映画館のサービスとは何でしょうか?
せっかく来てもらったのだから新しい映画の楽しさを伝えたい?
だからといって、本編の前にこれでもか、と情報のシャワーを与えることが本当のサービスでしょうか。

今の時代、知りたい人はネットで検索します。YouTubeで予告編を観ます。
すべての映画の予告に平等に機会を与えて、考えなしに垂れ流されて誰が嬉しいでしょうか。

1本1本確認して、構成するという編集者にも似た創造的な作業をするなら、「サービス」になるでしょう。
予告編のすべてが映画館で不要なものではありません。

ただ今の時代、特に映画館では「情報の発信」の仕方が非常に雑だと感じます。
このままでは「映画館離れ」は避けられないでしょう。それは映画好きな人間から見れば、非常に残念なことです。

4K/8Kが当たり前の時代、「映画」はこのままではいけない

2018年5月6日現在・Amazonでは4K・パナソニック 43型が79,800円

映画館で見る理由というのが、時々分からなくことがあります。

巨大スクリーン。優れた音響。
3D。臨場感あふれる客席の動き、匂いや煙の演出。
家族や友人と一緒に見る楽しさ。

巨大スクリーンや優れた音響は、薄型液晶テレビで充分、という年齢層も増えているのではと思います。
純粋に映像をじっくり観るのなら、家のテレビで…と考えてしまうことがあります。

少なくとも、スクリーンの大きさや音響を味わいたくて、映画を観に出かけるというのは、年々動機としては弱くなっています。ただ、新作の期待映画を早く観たい、と。

アトラクション的な興奮は、歳をとるにつれそれほど求めなくなってきます。
歳を重ねるに連れ、人は「時間」を気にするようになります。
20~30分も、観たくもない、関心のない、さらにいえば「苦痛」にすら思える予告編に時間を費やすのが馬鹿らしくなってきます。

提案:新作映画の公開の仕方を変えてほしい

少し前、劇場での新作公開と同時に、家のテレビでも視聴できるようにするというサービスのことを小耳に挟んだことがあります。

一般の上映チケットより割高になりますが、考えてみれば、交通費や飲み物代を削れるので、妥当な値段と思います。
それに、小さな子供がいても、周りを気にせず、自宅で家族そろって観ることができることを考えれば、共働きの家庭には嬉しいでしょう。
高齢で脚が不自由になったり、病気で長時間の移動が困難な人だって、みんな平等に、新作映画を楽しめるというイベントに同時に参加できるわけです。

新作映画を公開日に自宅で見る。従来の配給システムを覆す案に、スピルバーグ、スコセッシらが賛同

地方に住んでいると、近所に映画館がないということもあります。
実に良いサービスだと思うのですが、その後、進展を聞きません。

正直、地方に住んでいること以外にも、人間40歳を超えると子育て、仕事時間の肥大化、体力などの原因で、映画館に足を運ぶのもだんだんと億劫になってきます。

本当に映画を楽しんでもらうために、21世紀の映画界は映画のあり方を考え直してもらいたいと思います。

最後に、これは映画が好きな人みんなに聞きたいのですが…「映画館の予告って好きですか?」


 








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